無所属 東京みらいは、知事提出の全議案と議員提出の「五輪文書保管条例」に賛成しました。
「令和2年度予算」に盛り込まれている将来を見すえた暮らしの転換を図るための取組に賛同し、加えて、新型コロナウイルス感染症の影響を最大限抑えるべく、補正予算を組んだことは適切な判断であると考えます。

 

今後は、正確なクラスター把握と爆発的な感染拡大も想定した重症度に応じた医療体制の確保、3つの「密」を避けるための都民生活の構築、近隣自治体と連携した対策など、より幅広い検討が必要になります。その際、都民の皆様の経済的負担を取り除く大胆な施策や心理状態も考慮した情報発信を求めました。

 

刻一刻と状況が変わる中、国の議論を待たずして、検査における独自指針や軽症患者の療養におけるガイドラインの策定なども進めるべきであり、たとえ、朝令暮改といわれようとも、その時々の最適解を導き出すことが最も重要です。首都東京としてのリーダーシップを発揮すべく、全庁をあげて取り組むことを期待するものです。

 

さて、本定例会において、私たち無所属 東京みらいは、誰もが自分らしく幸せに暮らせる「世界で一番輝く都市」を目指して質疑を重ねてきました。女性活躍という言葉がなくなっている社会を目指す取組、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の推進、教育機会の格差解消、一斉授業によらない学び方や、食や運動などの学校の多面的な価値の発揮、子育てに社会全体で取り組んでいく「子育ての社会化」、児童虐待の未然防止、ソーシャルインクルージョン、再犯防止、性的マイノリティの方々の困りごとの解決、ゼロエミッション東京の実現やエシカル消費の推進といった幅広い議論を行い、いずれにおいても私たちの考えと方向性を同じくする点を確認できました。

 

東京2020大会については、一年程度の延期が決定し、今後、大会開催に向けた課題の洗い出し、取組の見直しなどの検討が具体化するとのことです。五輪文書保管条例について、より透明性のある大会運営のために、都と組織委員会がより一層緊密に連携をすることを願い、私たちは賛成しました。関係するあらゆる主体が東京2020大会の成功に向けて、改めて、歩みを一にして進んでいくことを期待します。

 

私たちの独自調査では、満足度の向上とともに、不便や不安などの「不」を解消することが、幸福度を高めることにつながるとわかってきました。昨年末示された「未来の東京」戦略ビジョンや新たな都政改革ビジョンの具体化にあたっては、広域行政である都だけが果たすことのできる役割を自覚し、官と民の新しい協働スタイルを確立していく必要があります。エビデンスに基づいた、具体的かつ効果的な施策を提案し、実行する都庁へと、改革を進めるよう求めます。

 

最後に、新型コロナウィルス感染症対策やオリンピック・パラリンピックの延期に伴い、関係各所に多大な負担がかかっています。事態が長期化することも想定し、職場における健康管理やメンタルヘルスにも十分に配慮し、オール都庁、オール都議会でこの難局を乗り越える一助となるよう、取り組んでまいります。

 

 

無所属 東京みらい
幹事長 奥澤高広

20200327_令和2年第1回定例会を終えて(幹事長談話)