小池百合子東京都知事と藤田裕司東京都教育長あてに6月16日付で以下の緊急要望(第11弾)を行いました。
(第1弾は3月3日、第2弾は3月11日、第3弾は3月26日、第4弾は4月1日、第5弾は4月7日、第6弾は4月10日、第7弾は4月24日、第8弾は5月14日、第9弾は5月19日、第10弾は6月16日に提出)

 

 

東京都知事 小池百合子 様
東京都教育庁 藤田裕司 様

 

 

 

長期の休校が明け、分散登校などの感染拡大防止の工夫をしながら学校が再開されています。

そのような中、文部科学省では「学校教育が協働的な学び合いの中で行われる特質を持つことに鑑み、学校行事等も含めた学校教育ならではの学びを大事にしながら教育活動を進めていくことが大切であること等を踏まえ、令和3年度又は令和4年度までの教育課程を見通して検討を行い、学習指導要領において指導する学年が規定されている内容を含め、次学年又は次々学年に移して教育課程を編成する。」ことを可能とする旨の通知を出しています。

 

また、先日の一般質問において「様々な不安を多くの子供たちが抱えていることを踏まえ、丁寧に心のケアを行う」、「学習内容の定着状況を丁寧に確認した上で、一人一人に寄り添った指導を行っていく」旨の答弁があったところです。

 

そこで、児童・生徒の心身の健やかな成長に資する学校運営がなされるよう、下記の通り要望します。

 

1.不登校の生徒にとっては、休校中のオンライン学習により普段以上に授業に参加することができたという報告がある。そこで、不登校児童生徒に関するオンライン学習の効果について早期に検証を行い、区市町村の取組を支援すること。なお、学校再開に伴い、不登校の生徒が多大なストレスを受けているという指摘もあり、感染防止対策を行ったうえで丁寧な相談業務を実施できるよう支援すること。

 

 

2.休校期間に自治体間、学校間、家庭間における学習や生活状況の違いが生じたとの指摘がある。そこで、児童生徒本人や保護者に対し休校期間中の学習や生活状況と課題についてアンケートを行うなど、その実態や原因について把握するとともに、今後、必要な指導や支援を行うこと。

 

 

3.学校再開後も、授業時数の確保を優先するなどの対応により、通級における指導や支援がなされていないケースもあり、児童生徒や保護者から不安の声を伺う。そこで、通級での指導や支援の意義について周知するとともに、適切な感染防止対策を行った上での指導や支援が実施できるよう、区市町村の取組を支援すること。

 

 

4.児童生徒が協働的な学びを得る機会として、各種行事や部活動等は重要であり、それらが制限または縮小されることは、児童生徒の心身の健やかな成長にとって、憂慮すべき状況である。そこで、各学校が、適切な感染防止対策を行い、保護者の理解を得ながら、参加を選択制にするなど配慮をした上で、協働的な学びを得る機会をつくることができるよう、支援すること。

 

 

5.新型コロナウイルス感染症への感染リスクが残る中、児童生徒や保護者からは、まだ登校について不安視する意見も届いている。そこで、大阪府寝屋川市における選択登校制などを参考に、児童生徒や保護者の不安に寄り添った対応を行うこと。

 

以上

 

20200619_新型コロナウイルス感染症に関する緊急要望(第11弾)